AI検索を見据えてCMSを選ぶとき、発注側が確認すべき8項目

CMS選定は「更新しやすさ」だけで決められなくなった
これまでのCMS選定は、更新のしやすさ、権限管理、コスト、制作会社の対応可否あたりで決まっていた。そこにいま「AI検索に載る情報の持ち方ができるか」という軸が加わりつつある。これは機能一覧を眺めても判断しづらく、提案を受ける側が何を確認すればいいのか分かりにくい。
ここでは、発注側がベンダーに投げられる形で8項目を挙げる。専門知識がなくても、そのまま質問として使える粒度にしてある。
コンテンツの持ち方について
1. 項目を分けて持てるか
本文を1つの大きなリッチテキストとして持つのか、「定義」「対象」「料金」「よくある質問」のように項目を分けて持てるのか。後者でなければ、後から構造化データを組み立てられない。ヘッドレスCMSを選ぶ実質的な理由の大半はここにある。
2. FAQ・比較表を型として持てるか
AI検索で引用されやすい形式は、ある程度分かってきている。FAQ、定義、比較表がその代表だ。これらを「記事本文の中にHTMLで書く」のではなく、繰り返し項目として持てるか。持てれば、構造化データもページ表示も同じ元データから自動で作れる。
3. 公開日と更新日を別々に持てるか
地味だが効く。初出と最終更新が分かれて記録・出力できるかを確認する。片方しか持てないCMSは、情報の鮮度を正しく伝えられない。
公開まわりの自動化について
4. 公開をトリガーに外部処理を呼べるか(Webhook)
公開・更新の瞬間に外部の処理を走らせられるかどうかで、自動化の天井が決まる。構造化データの生成、品質チェック、通知、検索インデックスの更新——いずれもここが起点になる。
5. APIで一括の読み書きができるか
数百件のコンテンツに後からメタデータを足す、といった作業が発生したときに、管理画面での手作業しか手段がないと詰む。APIから一括で読み書きできるかは、運用開始後にじわじわ効いてくる。
出力側について
6. HTMLの構造をこちらで決められるか
見出しの階層、リスト、表がそのまま出るか。テーマやテンプレートに引きずられて意図しないマークアップになるCMSは、機械可読性の面で不利になる。
7. 構造化データを自動で出せるか
「JSON-LDに対応していますか」と聞くと、たいてい「対応できます」と返ってくる。踏み込んで「入力した内容から自動生成されるのか、記事ごとに手で書くのか」まで確認したい。手書き運用は必ず抜けが出る。
8. 表示速度を担保できる構成か
クローラーに取得されなければ、内容以前の問題になる。静的生成・CDN配信を前提にできる構成かどうかを確認する。
チェックリストの使い方
8項目すべてを満たす必要はない。重要なのは、満たさない項目について「なぜ満たさなくてよいのか」を発注側が説明できる状態にすることだ。そこが曖昧なまま進むと、公開後に「後から構造化データを入れられない」と分かって作り直しになる。
なお、microCMSはこの8項目の多くを標準で満たせる。当社はmicroCMS公式パートナーとして、この観点でのスキーマ設計から対応している。