Web制作DX

Webサイトリニューアルで失敗しないための進め方——「作り直す」前にやるべきこと

株式会社プリファード
Webサイトリニューアルで失敗しないための進め方——「作り直す」前にやるべきこと

「そろそろ古いから作り直す」は、失敗の始まり

Webサイトのリニューアル相談で最初に聞くのが「デザインが古くなったので作り直したい」という言葉だ。しかし、見た目を新しくしただけのリニューアルは、半年後にまた同じ悩みを生む。私たちがまず問うのは「そのサイトで、誰に、何をしてほしいのか」だ。問い合わせを増やしたいのか、採用の応募を増やしたいのか、既存顧客の解約を減らしたいのか。目的が曖昧なままデザインの話を始めると、関係者全員の「なんとなくの好み」の集合体ができあがり、成果につながらない。

ステップ1:現状分析で「壊してはいけないもの」を見極める

リニューアルは、ゼロから作る新規制作とは違う。既存サイトには、すでに評価されているページや、検索から安定して人を集めているコンテンツがある。ここを分析せずに作り直すと、これまで積み上げた検索流入を一夜にして失うことがある。Google Search Console とアクセス解析で「どのページに、どこから、何人来ていて、何をして帰るのか」を洗い出す。流入の多いページ、コンバージョンに貢献しているページは、URLも含めて丁寧に引き継ぐ対象として最初にマークしておく。

ステップ2:情報設計はデザインより先に固める

私たちがリニューアルで最も時間をかけるのが情報設計(サイトマップと導線設計)だ。どんなにきれいなデザインでも、探している情報にたどり着けなければ意味がない。まず全ページを棚卸しし、「残す・統合する・捨てる・新設する」を仕分ける。次に、ユーザーがどの入口から入って、どのページを経由して、最終的にどのアクション(問い合わせ・資料請求・応募)に至るかを一本の線として描く。この骨格が決まって初めて、デザインの議論に意味が出てくる。

ステップ3:移行とリダイレクトを軽視しない

リニューアルの技術的な山場は、URL構造の変更に伴う移行だ。ページのURLが変わるのに古いURLを放置すると、検索エンジンにもユーザーにも「404 Not Found」を返し、これまでの評価がリセットされてしまう。旧URLから新URLへ、1対1で301リダイレクト(恒久的な転送)を設定するのが原則だ。ページを統合して受け皿がなくなる場合は、最も関連性の高いページへ転送する。この地味な作業を怠ったために、公開直後にアクセスが半減する事故を、私たちは何度も見てきた。リダイレクトの対応表は、移行前に必ず作り込む。

ステップ4:公開はゴールではなくスタート

リニューアルは公開して終わりではない。公開直後は、リダイレクトが正しく機能しているか、フォームの送信が届くか、表示速度が落ちていないかを集中的に監視する。そして数週間後、検索順位やコンバージョン率が「リニューアル前と比べてどう動いたか」を必ず振り返る。数字が下がっているなら、原因を特定して手を打つ。上がっているなら、何が効いたのかを言語化して次に活かす。サイトは公開してから育てるものだ。

リニューアルは「目的」から逆算する

デザインの刷新は、あくまで手段のひとつにすぎない。目的の再定義、現状分析、情報設計、安全な移行、公開後の改善——この一連の流れを丁寧に踏むかどうかで、リニューアルが投資になるか浪費になるかが決まる。「古くなったから」ではなく「何を達成したいか」から始めてほしい。

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